伝統と近代技術

本間製作所2019

㈱本間製作所はレストラン・給食・食品工場など業務用の厨房製品をメインに作り続けて65年になります。
そのブランド名“KOINU”印は仔犬(こいぬ)のように親しみやすく愛着を持って長く使ってほしいという思いを込めて創業者が命名したものです。
そして現在も“KOINU”印の厨房製品は創業者の思いの通り海外も含めて業界で親しまれています。
この長い間“KOINU”印は絶えず改良を重ねながらも、良いところはそのまま残し、常に最良の商品を提供するという思いで職人から職人へ製造技術が確実に伝承されています。
すべての製品に職人の技術と思いが込められているのです。

ものづくり燕三条の伝統産業

燕三条の伝統的地場産業ともなっているステンレス加工。
高度な技術をもつ職人たちの技術が伝承され、今再び“”made in Japan”製品の世界的人気を受けて燕三条のステンレス加工がフォーカスされています。
プレス、板金、溶接などさまざまの工程を経て製品が形成されます。そして最後に研磨という工程によりステンレス製品は機能に加えて美しさをまとい完成されます。
ステンレス製品はこの研磨により命を吹き込まれます。

デザイン性を考えたティーポットはマットな質にすることによって、シンプルで温かみのある印象を与えます。

研磨加工は職人の熟練技術が最も必要とされる工程です。

以前は燕三条地区に熟練した職人が大勢いてステンレス製品の大量の生産を支えていましたが、今は後継者不足による廃業で職人数が激減しています。
このため製品の完成が遅れてしまいこれだけ高まっている“made in japan”のニーズに供給が全く追いついていません。
本間製作所はこの傾向に対して数年前より若い職人を研磨工として採用し育てています。
熟練の職人に育て上げるのはもちろんですが、同時にその手の動きを忠実に再現した機械式研磨機の導入にも取り組んでいます。(自動研磨機についての詳細はこちらをご覧ください→click)
時代を超えてつなぐ職人の技術と時代の変化に対応した機械化。
しかしながら商品を1つ1つ丁寧に丹精こめて仕上げていく精神は創業当時のままです。

使う人のニーズに寄り添い

新製品の開発や現行品の改良に迅速に対応するため、金型も自社で製造しており必要なソフト・機械設備を備えております。
機能だけでなくデザイン面からも様々な開発が出来るようCAD・CAMシステムを活用し3Dプリンターによる試作を行っています。
また同目的のため新規設備の追加導入も随時行っております。

プレス、スピニングとも最大φ600x600hサイズまでの加工が可能です。
製品の軽量化のため壁厚を薄くするスピニング加工を異型・角型容器に拡充するため5軸CNC制御のスピニングマシンも導入しています。
研磨工程の内製化を図るため異型・角型容器の内面から全面対応出来る4機からなる機械ラインを新規開発しました。
さらに小ロット対応や現行品に板金加工を付加し、より現場に対応した機能性を加え付加価値の高い製品が提供できるような設備も追加導入しています。

◆機械設備◆

3Dプリンター

3Dプリンター

ワイヤー放電加工機 

ワイヤー放電加工機

スピニングマシン

5軸CNC制御スピニングマシン

立型マシニングセンター

立型マシニングセンター

4連結ロボットライン

4連結ロボットライン

500t油圧プレス機 

500t油圧プレス機

機 械 名 台数 種類・用途
立型マシニングセンタ− 2 1,250×800×700 1,060×560×450
NC倣いフライス 1 1,060×600×560
ワイヤーカット 2 600×400 450×500
3D CAD2.5軸CAM 1
3D CAD2軸CAM 2
2D CAD2軸CAM 1
2D CAD 1
金型研磨機 2
 3Dプリンター 1
油圧プレス 13 600t 500t 300t ほか
クランクプレス 32 350t 250tWクランク ほか
ロボットライン 2 4連結ライン
スピニングマシン 4 φ600×600hサイズ 5軸CNC 制御により異型・角型容器加工対応
カーリングマシン 5
サーボ制御スクリュープレス 1
槌目プレス 5 段付鍋 雪平鍋
専用ロングストロークプレス 1 刻印 縁プレス加工
パイプベンダー 1 ハンドル 取手加工
アルゴン溶接機 4
スポット溶接機 11
自動研磨機 1
自動研磨機ライン 1 異型・角型対応4機独立ライン
タレットパンチングプレス 1
2.5次元レーザー加工機 1
プレスブレーキ(ベンダー) 2
バンドソー 4
ロール機 4
レーザーマーキング 1

 

〈金型製造〉
KOINU製品の金型は自社で製造しており、必要なソフト・機械設備があります。
このため新製品の開発や改良を迅速に行うことができます。
事前の3Dプリンターによる試作開発により入念に形状・機能を検証しています。

〈プレス加工〉
油圧プレス、スピニング加工ともに最大Φ600x600hまでの加工が可能です。
また製品の軽量化のため壁厚を薄くするスピニング加工を異型・角型容器に拡充するため5軸CNC制御のスピニングマシンも導入しています。
また最終工程の研磨加工が外注先激減により慢性的な納期遅延が起きる現状にあります。
このため同工程の内製化を図るため異型・角型容器の内面から全面研磨を研磨加工出来る4機からなる機械ラインを新規開発しました。

板金加工〉
自社製品のカツカッター、チューフィング、フードウォーマーはもちろんですが、通常品に様々な板金加工により新たな機能を追加したカタログに掲載されていない高付加価値の特別商品の製造が増えております。